こんにちは、ハナメガネです。
以前書きました下記記事に関連して、今回はヘルマン・ヘッセの「デーミアン」を読んでみました。
私が購入したものは光文社文庫より発売された酒寄進一さんが翻訳をされた2017年6月20日に初版として発行されたものです。ヘッセがデーミアンを書いて百年目に当たる年に、新訳として出版されたものです。副題まで表記すると、「デーミアン− エーミール・シンクレアの青春記」です。
今までも、「デミアン」として高橋健ニさんをはじめ、様々な方が翻訳して出版されているようです。
上記記事内にも書いたとおり、私は今までヘルマン・ヘッセの小説や作品を読んだことはありませんでした。しかし、「ヘッセ 人生の言葉 エッセンシャル版」
を読んだことにより、ヘッセに興味を持ちました。
その中で、私が興味を持ったヘッセの言葉がこの「デーミアン」より引用されている事が多かったために、この作品を読むことにしたわけです。
ヘルマン・ヘッセの作品を読むにあたり、この作品が良かったのかどうかはわかりませんが、この作品についての感想などを書いてみたいと思います。
この本の感想
この本の感想は今日今このときに書いていますが、実はもう通勤中に3回ぐらい読んでいます。早く感想やレビューを書けばよかったのですが…。
この話はエンターテイメント的な面白さはなく、主人公のエーミール・シンクレアが、不思議な力をもつ友人デーミアンとのやり取りを絡めた成長記です。
シンクレアがロシアとの戦争(第一次世界大戦)に行くまでの(行ってからバタバタと結末を迎える)話であり、明るい面白さはない。常に自己の内面と向き合い、葛藤しながら成長していく話で、宗教的な話も出て来ますがオカルト的な話ではありません。
登場人物もそんなに多くは出て来ません。シンクレアの心の導き手として友人のデーミアンを中心に、音楽家のピストーリウス、デーミアンの母であるエヴァ夫人が主な主要人物だと思います。
ちょい役で日本人が出て来るのは驚きでした。
視点を変えて現代的にこのシンクレアを見ると、ちょっとおかしなアブナイ奴とも取れなくもない話(特に第4章のベアトリーチェ)だと思います。また、友人の母であるエヴァ夫人のことを好きになっちゃいますしね。
それはいいんじゃない?
まとめの一言
巻末にヘッセが1877年に生まれて1962年に亡くなるまでの年表がついているのですが、その生い立ちを見るとこの「デーミアン」の主人公のシンクレアがヘッセが歩んできた道ととても似ているのでは?と感じるような話でした。
もともと、ヘッセが1919年にこの「デーミアン」を発表した際は、エーミール・シンクレアというペンネームで発表してたくらいですからね。
ともかく、小説などの感想はエンターテイメント的な興奮や面白さを感じると筆が走るのですが、こういうお話の書評はどうも苦手です。
結末もバタバタと幕を閉じてしまったような感じもするので、「面白いっ!」というお話ではありませんでした。
こんな感想になってしまいましたが、あなたもこの「デーミアン」を一度読んでみてはいかがでしょうか?
良ければご意見なんかをコメントでお聞かせください!
それでは今日はこのへんで。
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